立体駐車場を建設する際に考慮すべき要素は何ですか?
中国では他の国と比べて立体駐車場の発展がやや遅れていましたが、都市部での深刻な駐車問題により、立体駐車設備が徐々に一般にも知られるようになってきました。今回は、立体駐車場の主な分類とそれぞれの特徴についてご紹介します。
立体駐車場は構造的な性能により、主に「機械式」「自走式」「半機械式」の3つに大別されます。また、「自走式立体駐車場」「半自動立体駐車場」「全自動立体駐車場」とも分類され、全自動タイプは主に「平面移動式」、半自動タイプは「昇降横移動式」が多くなっています。
設備の種類により、以下の9つに分類されます:
1.簡易昇降式(市場シェア約5~8%)
エレベーターまたは傾斜装置により車両を出し入れする設備で、基本的に無人操作です。
特徴:構造が簡単で操作が容易。地下空間を有効活用でき、高さは約3.5~3.6m。小規模住宅や企業などの2~3層駐車に適しています。
構成:鋼構造、車両載置板、駆動装置、電気制御システム、安全装置の5部構成。
2.昇降横移動式(市場シェア約70%)
載置板を上下または左右に動かすことで車両を出し入れします。
特徴:設置形式が柔軟で場所に応じた対応が可能。コストも比較的低く、無人操作。官公庁、病院、オフィスビル等の2~6層の商用駐車に適します。
構成:鋼構造、車両載置板、駆動装置、制御システム、安全装置。
3.垂直昇降式(市場シェア約3~4%)
垂直方向に車両を循環させて出し入れするシステム。
特徴:1フロアに2台駐車可能で、高さ20~25階(計40~50台)まで対応。省スペースかつ高効率で、自動化が進んでおり、安全・迅速・保守も簡単です。
構成:鋼構造、昇降・回転装置、リフト、横移動装置、電気制御・検知システム、安全・消防装置。
4.垂直循環式(市場シェア約3~5%)
車両を垂直方向に循環させる機構です。
特徴:動力が単一で制御も簡単。設置面積が小さく、操作も簡便。経済的で信頼性があります。
構成:鋼構造、駆動装置、電気制御システム、安全装置、消防装置など。
5.水平循環式(市場シェア約3~5%)
水平方向に車両を循環させる装置。
特徴:地下スペースを有効活用でき、通路不要で駐車効率が85%に達することも。主にビル地下に使用されます。
構成:鋼構造、車両載置板、駆動装置、制御システム、安全装置。
6.多層循環式(市場シェア約1~2%)
車両載置板が上下に循環して多層に駐車します。
特徴:省スペースで自動駐車、迅速な出庫が可能。幅広い用途に対応します。
7.平面移動式(市場シェア約2~3%)
台車またはクレーンで車両を水平に移動させる方式。リフトと併用し多層対応も可能。
特徴:迅速な出庫対応が可能で、地下スペース活用に優れる。大規模(数千台)対応も可。全車前向き出庫が可能で利便性が高いです。
8.通路スタッカー式(市場シェア約3~5%)
スタッカーや橋型クレーンで車両を水平方向または垂直方向に移動させます。
特徴:自動化が進んでおり、安全性が高い。完全密閉でセキュリティにも優れ、大型駐車場に最適です。
9.車用リフト(カーエレベーター)
車両を異なる階層へ運ぶだけの装置。車の入出庫自体は行いません。
特徴:スロープの代わりに使用し、スペースを大幅に節約。地下・屋上・建物内での自走式や機械式駐車場に適用可能。